大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)1124 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人五端栄治郎の上告趣意第一点について。

しかし、原判決は、その判示第一の(一)の事実摘示中「A方で同人から同人の

生産に係る粳玄米四斗云々」と明瞭に認定判示しており、そして、その事実は原判

決挙示の証拠で肯認できるし、また、被告人がBから買受けた同(二)の点は、単

に物価統制令違反罪のみを構成するものと認定処断しているに過ぎないから、Bが

米の生産者であることを判示しなかつたことは当然であるといわなければならない。

それ故、所論は、採用できない。

同第二点について。

所論は、刑訴応急措置法が何故に如何なる憲法の条規に違反するのが具体的な理

由を示していないから、適法な上告理由と認め難い。

同第三点について。

所論は、原審の裁量に属する実刑を非難するものであるから、これまた適法な上

告理由ではない。

同追加第一、二点について。

しかし、所論事実に反するとの主張は、当法律審適法の上告理由となし難く、ま

た、公判廷における自白は、憲法三八条又は刑訴応急措置法一〇条各三項にいわゆ

る唯一の自白に含まれないものであることは、当裁判所大法廷の判例であるから所

論は採用し難い。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 竹原精太郎関与

- 1 -

昭和二五年一一月三〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 岩 松 三 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!